2017年02月15日

【su-nao homeさん】 su-nao homeさんが創りだす 生活のうつわたち

金属のような質感に、揺らぐ土の温もり。

su-nao home(スナオホーム)さんのうつわは、量産品のようにパリッとすることなく、過剰に柔らかな線を持つこともなく。どこか手の温もりを残して、多くの人の手に渡るうつわです。





目指しているのは「生活の道具作り」というsu-nao homeさん。今日はそんなsu-nao homeさんがうつわ作りをされている、大阪までお邪魔してきました。



■  大切にしたかったのは キッチンに立った時のその視点




su-nao homeを主宰される松本圭嗣(まつもと けいじ)さんが初めて陶芸に触れたのは、アメリカ・サウスダコタに留学していた時。
大学の芸術の授業で陶芸の面白さに魅せられてからというもの、日本で修業を積み重ねて、今は大阪を拠点に「su-nao home(スナオホーム)」という名前で活動をされています。



週に3日ほど陶芸のクラスを持っているという松本さん。作業場には生徒さんの作品もズラリ。


もともとは陶芸でオブジェを作っていたという松本さん。用途を持たないオブジェは、いわゆる芸術家の表現そのもの。結婚をしてご自身もうつわを使うようになったことが大きなきっかけとなって、オブジェとはまた異なる、「用途」をもつうつわ作りの面白さに目覚めたといいます。


松本さん
「こうして自分でも家族のために料理をするようになると、自然といつも手に取るうつわが決まってくることに気が付いたんです。軽くて使いやすいことや、収納に困らないことは日常使いにおいてとても大切。主婦目線でそんなことを考えながらうつわ作りをすることは、自分を掘り下げていく作業にも少し似ている気がしています。」



そうして出来た、su-nao homeさんの軽くて重なりの良い、どんな料理も映えるうつわ。

ふたりのお子さまのお名前が入ったという「su-nao home」という名前は、削ぎ落としたシンプルな生活を意味するもの。実直なまでに考え抜かれたその実用のうつわは、温かな家庭がよく似合います。



■  要らないものを削ぎ落して形になった 潔い生活のうつわ 



うつわの裏側まで黒い釉薬がかけられているのもまた、su-nao homeさんのこだわりのひとつです。


ロクロでは出ないというその線と、きめの細やかな土では表現できないというその肌質、そして何年もかけてようやくたどり着いたその黒い色。

うつわ作りにおいて無限にあるその選択肢の中から、要らないものを削ぎ落して形になったsu-nao homeさんのうつわにはどこか潔さを感じます。



どろり艶やかなsu-nao homeさんのマット黒釉は、何年もかけてようやく安定したもの。



松本さんご自身が配合した粗めの土。「たたら」と呼ばれる板状にしてしていきます。この時点で5mmほどの薄さになるsu-nao homeさんのうつわ。焼いた後は更に焼しめられて薄く仕上がります。



手ロクロの上にのせた型に板状になった土をのせて。



手やふきんでまとめた砂で叩きながらしめていくことによって、「揺らぎ」が決まってくるといいます。ひとの手で作られるものだからこそ出てくる「揺らぎ」は、コントロールしつつもうつわに宿したい、su-nao homeさんのうつわのひとつの魅力です。




■  「親切」なうつわであること 


あらゆるものを削ぎ落したsu-nao homeさんのうつわに最後に加えられたのは、使い手への配慮。
食用のクルミオイルで下処理を施すことによって、使い始めにマットな質感のうつわが料理の油によってムラのように見えてしまうことを防ぎます。





「お客さまが驚いてはいけないでしょう?」

そう松本さんが朗らかに笑いながら行うオイル仕上げは、趣味で行う木工から学んだもの。
焼き上げたすべてのうつわにクルミオイルを塗り、2日ほど乾かした後にもう一度オイルを塗って拭きあげることによって油分で守られるうつわたちは、電子レンジや食洗機も使用可能なもの。

買ったその日からお客さまにうつわを楽しんでいただきたいという、su-nao homeさんの手間ひまかけた計らいのひとさらです。




= 文・写真:宮城 =





【アンジェの陶器市はこちらから。お散歩気分でどうぞいらっしゃいませ。】


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